ビクセンのSX(SX-D)赤道儀は,スカイセンサー2000から進化した
駆動システムを採用し,天体望遠鏡をゲーム機感覚で操る事ができるなど
初心者の心をくすぐるシステムとして非常に高い完成度です。
ただ,ゲーム機に馴染めない年代層には使いづらく,高機能より
赤道儀駆動の基本である安定した追尾を求められる方も多いようです。
また,同システムが採用しているDCサーボドライブのレスポンスや
チープ?な駆動音に納得いかない方もおられるようです。
(音と精度は関係ありませんが)
今回,そのようなお客様からステッピングモーターシステムへの
換装依頼がありました。
最新の駆動システムを撤去する事に少し気が引けますが
換装する事で,長焦点撮影時も安心できる追尾が得られる事や
お客様がステッピングモーター特有のレスポンスや駆動音に
満足していただければ正しい改造かと思います。
親切な設計なのですが,子午線を越えると突然駆動がストップするようで
これは写真撮影に於いては致命的ですしね。
写真は手前のモーターは左から
・純正のDCサーボモーター(赤経,赤緯用)
・換装用ハイブリッドモーター(最高速度450倍速)
・換装用PM型(最高速度250倍速)
(換装はどちらのタイプでも簡単に行えます)
モーター換装後は,AGS-1Sでの駆動を標準としますが
ウオームギヤの歯数の関係上,EM-200用と完全互換となります。
モーター換装費用はハイブリッドモーターで50,000円
PM型で20,000円を予定しております。(作業費込み)
(他にAGS-1S本体:55,000円と専用ケーブル9,000円が必要です)
なお,DCサーボシステムの名誉?の為補足しますが
DCやACサーボシステムにはステッピングモーターにはない
優れた特性もあります。
DCモーターだから悪いと言う事はありません。