PENTAXのMS-5は写真のようにウォーム軸内にモーターの軸が貫通する構造なので
高速で自動導入するために換装するモーターは大きな制約を受けていました。
一般的な構造なら軸径が違っても使用する伝達ギヤの軸径で対応できますが
この構造では同じ軸径のモーターでないとそのままでは換装できません。
この軸径は6mmなのですが,今までオリエンタルモーターの2相モーターには
6mmが無かったのです。
そのため従来はウォーム軸に6mmのシャフトを通した上で
異径のカップリングでモーター軸と接続する複雑な方法を採用していました。
この方法は構造や調整が複雑で高価になるうえ
軸方向に長くなってしまう欠点がありましたが
現在特注しているTH型モーターの軸径は6mmなのでそのままで使えます。
MS-5換装用として救世主と言えるほどのモーターです。
早速試作しましたが,構造や調整が簡単で
その上ハウジングからの出っ張りも殆どなくなりました。
TH型はMS-55i等に使わているSH型の約2倍の許容トルクがありますので
トルク面でも心配ありません。写真奥の従来方法に比べシンプルな構造です。
以下は組み込んだ状態です。
ハウジングカバーの切り欠きは必要ですがモーターが出っ張る事はないので
平らな蓋で対応できます。
このモーターを使うことで,従来に比べ格段に簡単な改造になりましたので
休止しておりましたMS-5の自動導入改造を再開します。
このMS-5用AGS-1B(Z)BLDはパーツ一式でも販売いたします。
カバーの切り欠きが必要ですがさほど難しい作業ではありませんので
腕に覚えのある方はチャレンジされてみては如何ですか?
金具や切り欠き後のカバーも含めたフルセットです。
価格は,
・16分割マイクロステップのAGS-1Bとの組み合わせで,158,000円
・超マイクロステップのAGS-1Zとの組み合わせで,183,000円
組み込み(ハウジング切り込み作業含む)は別途20,000円でお請けします。
また同時にオーバーホールを行う場合は64,000円加算となります。
2011,2月から正式に受注開始いたします。