ドイツ製の自動導入コントローラーMTS-3SDI+は何度か紹介しましたが
その上位機種を入手し,いろいろテストしたのでご紹介します。
名前は,MTS-3SDI+の記号標記とは違ったネーミングでDyno Star X3 です。
どんな理由で恐竜が登場するのかわかりませんが
恐竜のDinosaurと星のStarをかけたネーミングのようですね。
名前はさておき,MTS-3SDI+との目立った相違点は
・モーターの相電流がMTS-3SDI+の1Aに対して1.6A(又は3.2A)と大きい
・MTS-3SDI+ではオプションのディスプレイが内蔵されている
・本体内蔵天体データーがMTS-3SDI+の約2,000個から約15,000個と一桁多い
さらに
・内蔵クロックがバッテリーバックアップされている(都度日時の設定が不要)
・パソコンなしで全ての設定ができる
・空きのコネクターを使えばオートガイドやパソコン接続が容易(1.6Aタイプのみ)
・モーター電流の設定が低速域と高速域で個別にできる
ここで,最後のモーター電流設定を低速域と高速域で個別にできることは
このコントローラーでいろいろな赤道儀駆動用に最適なモーターを選択するうえで
非常に便利な機能です。
MTS-3SDI+もDynoStarもモーター電流監視は厳密で少しでも超えると
保護が動作するためこの機能がないMTS-3SDI+は限られた
モーターにしか使えませんでした。
ただ何れのコントローラーもギヤヘッドのない大きなトルクのモーターが
適していることには変わりありません。
PK-243SG**などは高速特性の観点からいくと適していません。
写真右はDynoStarと15cmクラスの赤道儀用高トルクモーター
左はMTS-3SDI+とJシリーズ用の高トルクモーターです。