フランジタイプフォーカッサーの耐荷重テストを行いました。
一般的な冷却CCDカメラを焦点付近に付けた場合の
フォーカッサー単体でのたわみを模擬するため
可動プレートから140mmの位置に1.4kgの荷重を付け外しして
3カ所のダイヤルゲージでたわみ量を計測しました。
ダイヤルゲージの位置は,時計の1時,5時,9時の位置です。
上部写真が荷重をかけない状態でゲージは全て「0」に調整しています。
下部写真が1.4kgの荷重をかけた状態です。
荷重で1時の位置が5ミクロンほどゲージの針で時計方向に
5時,9時の位置が2ミクロンほど反時計方向に移動しています。
多く見積もってもトータルで10ミクロン程度です。
この数値は固定プレートと可動プレートの相対的な位置関係なので
実際に問題となるCCD面の「傾き」ではありませんが,
ダイヤルゲージを中心からR=55mmの円周上に付けている事や
F4~6程度の屈折望遠鏡の最小星像や深度からみて
全く問題ないレベルだと思います。
なお,荷重をかけた状態でもほぼ1ステップ1ミクロンで駆動します。
またバックラッシュは2~3ミクロン程度です。
先日もご紹介しましたが
現在,TOA-150等で実機評価するための大型機を製作中です。
評価用試作機の性能が予想以上に良かったのではずみがつきました。
対応機種のお問い合わせをいただいておりますが
基本的には先日ご紹介した仕様のみ開発を予定しています。
モーターが片側に張り出す構造のため,各部の干渉等を実機で
把握する必要があり,手持ち機材の範囲にとどめる予定です。
上記写真は小さくて分かりにくいので,ゲージ部の拡大写真を
添付します。左が荷重なし,右が荷重ありです。