冷却CCDカメラやフィルターホイールの接続はM42P0.75(Tネジ)などの
ねじ込み方式ですが,ねじ込んだままではカメラが回転しているので
ロックナットで回転角度を調整するのが一般的です。
ただこの場合ロックナットの厚みなどで数mmですが光路長が増えてしまいます。
また,回転と脱着もできるようテーパーリングを介する場合も
やはり光路長が増えます。
そこで,光路長は最短として回転角度を調整する方法をご紹介します。
カメラには写真のように全ネジのスリーブをねじ込み
フィルターホイールと直結します。接続に伴う光路長は「0」ですね。
このままではカメラとフィルターホイールは回転した位置で
ネジ込みが止まってしまうので回転はシムを挟んで調整します。
シムの厚みは0.05mm単位で調整できるのでピッチが0.75のネジの場合
24度単位で調整できます。
少し乱暴ですが締め付け力で調整すれば概ね希望の位置に調整できます。
また0.05mmの薄いシムを20枚積層した「積層シム」なるものもあります。
写真の真鍮製のもので,これは1枚ずつ剥がして厚みを調整できます。
もちろん剥がしたシートも利用できるので便利です。
この方法は一度固定したら外さないところに有効で
精度や強度を損なわないところも見逃せません。
ところで下の写真はシュミカセの接眼部に使われている接続方法を
CCDカメラに採用した例です。手持ちのパーツで作ってみました。
この場合少し光路長は長くなるので使用できる環境は限られますが
脱着や回転が用意なうえ,確実な固定ができます。
相手側は既製品にありますが,カメラ側につける方は探しきれませんでした。
光路長に余裕がある場合には理想的な接続方法と思いますが
いかがでしょうか。
配管接続に使われるユニオン継ぎ手