このところGS-200RC調整の記事ばかりですが
乗りかかった舟?で今回はクレイフォード接眼部の撓みを調べてみました。
結果にある程度の定量性を持たせるためダイヤルゲージで計測しています。
なお,計測は簡易的なのでダイヤルゲージステーの撓みなど
それなりの誤差がありますので参考程度とお考えください。
方法は上記写真のとおり,接眼部固定部(クランプ部)と
カメラのCCD面付近の相対位置をダイヤルゲージで計測しました。
カメラ周りの重量は1.3kg,ドローチューブの繰り出しは22mm位置です。
結果は上の写真とおりで最大で,8/100mm(80μm)撓んでいます。
・左が天頂を向いた時で撓みゼロ位置(基準位置)
・右が水平を向いた位置で撓み最大点
2時間程度の撮影での姿勢変化では上記の1/4ほどなので
撮影への影響はないと思います。ただガイドはオフアキが前提となるでしょう。
また,ピント合わせの関係上ドローチューブのロックは外していますが
繰り出し方向は上記よりさらに少なくなっています。
ついでに鏡筒がどの程度撓んでいるかを測定したのが上の写真です。
基準点がアリガタ面なので参考程度ですが
天頂を向けるた状態から写真の状態にすると25/100mm(250μm)も撓みます。
GS-200(250)RCはバックフォーカスが異常に長いので
バッフル部へかかるモーメント荷重でカーボン鏡筒が変形したためでしょう。
上記の3倍にもなるでドローチューブよりこの影響が出ないか心配ですね。
(オフアキガイドなので流れることはないと思いますが
視野の傾きで四隅の星像に微妙に影響がでるかもしれません)
9月16日追記
上記の件で光学設計に詳しい方に訪ねたところ接眼部の傾きは大した問題ではないが
主鏡も同時に傾いていればその影響は大きいとのことでした。
写真の位置で250μmなので主鏡端付近では光軸に対して100μmほど傾きます。