AstroDreamTech社の赤道儀は,純正コントローラーのHubo-iが
ステラナビゲーターやSUPERSTARと通信ができなかった事などから
日本ではAGSシリーズ又はドイツ製のDynoStarX3を組み込んでいましが
それらが解決されたので(一部対応中)今後の輸入分からは
HUBO-i仕様が標準となります。
(Hubo-iの通信ボーレートは115,200bpsで,TheSkyは選択できますが
9,600固定のステラナビゲーターやSUPERSTARでは通信できませんでした。
SUPERSTARは対応すみでステラナビゲーターについては対応依頼中です。)
Hubo-iはDCサーボシステムを採用していますが,日本では
DCサーボは赤道儀の制御に向いていないのでは?とのイメージが強いようです。
以前も何度か触れましたが,DCサーボは工業用として広く採用されていますし
(特に高速回転を要求される制御系)
欧米では赤道儀の駆動にとしても広く採用されています。
ステッピングモーターに比べ振動が小さく,高速特性が良いこと
また効率が高いので恒星時駆動時の消費電流が小さくなります。
(HUBO-iは恒星時駆動音は非常に小さく,消費電流は12Vで約200mAです)
さらにモーターの電流値から負荷のかかり具合を計測・制御する事も容易です。
もちろんHubo-iはそれらの優れた特徴を備えており
昨年の星空研究会では実際にその滑らかな動きやレスポンスをご覧いただきました。
写真は以前韓国を訪れた時に見学したKAIST(カイスト)にあるHubolabです。
その名前のとおりHubo-iはここで開発されています。
KAISTでは2足歩行ロボットが開発されていますが
一部のテストではHubo-iが使われていました。
望遠鏡のコントローラーでロボットの手が握手をするのはとても不思議な光景です。
ロボットの制御からすれば赤道儀の制御など簡単なものでしょう。
赤道儀は2軸ですが,ロボットには数十の軸があるそうですから。
Hubo-iの詳細な機能については逐次ご紹介予定です。