日食の海外遠征用として開発中の追尾機能つきジンバル雲台ですが
ポータブル赤道儀として手軽に星野写真も撮れるよう
極軸望遠鏡も標準で装備する事は前回ご紹介しました。
写真のように前後2カ所固定で光軸調整を行ってから出荷します。
写真のテスト機では内蔵する駆動回路は組み込んでいませんが
極軸望遠鏡の視野照明は写真のように本体から直接ケーブルがでます。
明るさの調整は普通のボリュームを使い微妙な調整ができます。
昨夜は霞みがかった空でしたが仮の駆動回路で追尾テストを行いました。
撮影に使った機材はBORGの50FLとStarLighiXpressのSXV-M25Cです。
この赤道儀はホイールの枚数が82枚なのでPモーションの周期は17.5分ほどです。
上の写真は天の赤道付近を20分撮影したものですが
Pモーションは綺麗なカーブを描いています。
比較星の離隔から計算すると±18秒角ほどのモーションです。
(写真中の数値(6.17,0.31)はDTPソフトで距離を測定したもので
値自体に意味はありません)
これはCCDカメラのベイヤー配列からPモーションが解りやすいよう拡大した写真です。
このカメラは1Pixelが7.4μmでこれで計算しても上記と同じようなモーション値です。
上は400mmのまま各5分露出で連続して撮影した6カットです。(Pixel等倍)
さすがに400mmでは流れていますが,その量は大きくても4~5Pixel程度なので
(Pモーション測定値の1/2程度)100mmなら1Pixel程度に収まりそうです。
モーションが滑らかなので,5分程度なら100mmでも歩留まり良く撮影できそうです。
心臓部はTGガイドマウントの流用品ですが,さすがにタカハシ製品ですね。
発売開始時期はGW前後で,価格は89,500円を予定しています。
BENROのジンバル雲台(GH-1P)や極軸望遠望遠鏡も標準付属です。
また,HPで紹介していますBENROフラット三脚や
開発中の小型極軸高度・方位調整装置とのセット販売も予定しています。
なお,このジンバル雲台を使ったフォークシステムは
1年ほど前にご紹介したベランダ赤道儀としても面白いと思います。