今回の日食は全体を通してわずかな高層雲が残っていましたが
第3接触直前には低層雲も通過しました。
上の写真はそのときのものですが雲に筋状の模様が観察されます。
同じところで観測した方の写真にも写っていることや
第3接触前後のカットのみに現れていることから
おそらく雲に投影されたシャドーバンドと思われます。
雲に投影されたシャドーバンドは2010年の日食の際
イースター島やハオ島で観測されています。
その時の写真に比べると今回は筋の間隔が非常に狭いのですが
投影された雲までの距離の違いなどによるものと思います。
日食観測にとって雲は厄介ですが
シャドーバンドが写るのならそれはそれで学術的に意味があるのかも知れません。
また容易に動画撮影ができる現在では雲が流れる映像は
鑑賞用としては臨場感がありその時の感動が蘇ります。
この動画は今回一緒に観測した方が撮影されたものです。
この動画(圧縮前の生データ)でも第3接触の直後に
雲に写る縞模様が明瞭に確認されます。