フォーカッサーについては
先日,MEADEのマイクロフォーカッサー仕様を紹介しましたが
平行して開発しているフランジタイプの試作が完了しましたのでご紹介します。
今回ご紹介するのは,3カ所に配置したマイクロメーターと同規格の
高精度スクリューをタイミングベルトで一括駆動する方式で
高精度な位置制御ができるうえバックラッシュがありません。
スクリューの両端はベアリングで固定しているため強いスラスト力にも耐えます。
まだテスト段階ですが,フォーカッサーとしての適合性は十分に
満足できるものです。
今回採用した高精度スクリューのピッチは0.25mm(250μm)で
それを25:20のタイミングプーリーで減速することで
ステッピングモーターの1ステップ=1μmの送りを実現しています。
上記は理論的な分解能で実機の繰り返し再現性はその数倍になりますが
10μm以下はクリアーできそうです。
(一方向の駆動の場合は理論値に近い送りとなります)
ストロークは8mm(±4mm)で厚手のフィルターにも余裕で対応します。
必要光路長は約20mmです。
また副産物的な機能ですが,3カ所のスクリューを単独に調整すれば
スケアリングの調整もできます。(プーリーの固定ネジを緩めて行います)
高精度スクリューなので通常の押し引きネジで調整する方法よりずっと高精度です。
フォーカッサーについては以前から色々テストを繰り返してきましたが
眼視用ドローチューブを単にモーターで駆動する方式に限界を感じました。
本来のピント合わせとは別に微調整用を加える方式で商品化を目指します。
なお,今回のフランジタイプの駆動部は他からご供給を受ける予定です。
写真は試作のためカバーを付けていませんが
カメラ側ピボット軸部の保持を兼ねた削り出しのカバーがつきます。
また,試作品は小型ですが,FSQ106ED+ML8300クラスに対応する
大型仕様も計画しています。手動でも1回転200μmの精密ピント合わせが可能です。
さらにフォーカッサーの外形は,TB125等の鏡筒バンドとの連携を考慮した設計とし
両者をアリガタ(DP65及びDP80)に固定できるようする予定です。