【Tele-Apotessar 400mmF4開放,バーダーIRカットフィルター使用】
クリックでピクセル等倍(1039×1391ピクセル)に拡大表示
・Atik-314L+ 0度C,5分露出の8枚コンポジット,ダーク,フラット補正なし
・MXⅡ赤道儀,5cmF8ガイド鏡+Atik-16ICでオートガイド
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銀塩時代のカメラレンズは冷却CCDなどのデジタルデバイスで撮影すると
次のようなケースが多いようです。
・残存色収差により星が紫色に写ってしまう(モノクロでは星像が肥大する)
・レンズの芯ズレや圧迫により,星像が丸く写らない
・CCD面に対して斜めから焦点を結ぶため周辺光量が低下する
ただこれらの中にも,高級な天体望遠鏡と比べれば劣るものの
充分実用になるカメラレンズもあるのでいくつか紹介したいと思います。
手持ちレンズの紹介なので望遠レンズに限りますが
天体望遠鏡と比べれば軽くて扱いやすく,明るいなどのメリットがあります。
今回紹介する,Tele-Apotessar400mmF4は
望遠鏡で言えば10cmfl400mmですが,長さ292mmで重さは3,5kgと小型軽量です。
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既にOLYMPUSのZuiko250mmF2はHα写真で度々紹介していますが
基本的に赤外カットフィルターのみで撮影した中心部のピクセル等倍を紹介します。
色収差による星像の肥大やレンズ圧迫等による星像の歪みの度合いを中心に
調査していますので周辺像の確認は行いません。
(一般に望遠レンズは中心像が良ければ周辺像も満足出きるレベルのようです)
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今回紹介するのは,ZEIZZのTele-Apotessar400mmF4で本来CONTAXマウントですが
CANONのEFまたはTマウント(M42P0.75)に改造したものです。説明書には
「EDガラスを2枚使い色収差は殆どない...テレアポテッサー中,最高を極めた...」
と記載されています。ほぼ新品状態でしたが破格値で入手した中古です。
撮影結果でも色収差による星像の肥大は少なく
星もほぼ丸く写っているのでこれならデジタルでも使えそうです。
ピントはもう少し追い込むことができると思うので再度テストしてみます。
天体望遠鏡に比べればシャープさは明らかに劣りますが
撮影対象や目的によっては良い選択肢になると思います。
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ここで紹介するのは結果が良かったもの(=手元に残ったもの)だけです。
たまたま“当たり”のレンズの可能性もあります。
特にカメラレンズはレンズ圧迫等の個体差が大きいので注意が必要です。
すでに10本以上のレンズで確認しましたが多くの個体は予選落ちしています。