昨年の秋以降,NEW ATLUX赤道儀やSX(SX-D)赤道儀のモーター換装事例を
ご紹介してきましたが,このところ同様のご依頼が集中しています。
以前から単発的にはこのようなご依頼はありましたが,2~3ヶ月の間に10台以上も
同様の改造を行うのは珍しいことです。
多くのお客様は,子午線越えを許容しないシステム(安全上の配慮)が
長時間撮影に限っては支障をきたすことや,モータートルク不足のために
換装を決断されているようですが
換装後はそれらの問題から解放されたと,喜びをお声を多数いただき
やりがいを感じております。
中にはオートガイド精度が上がって改善されたガイドグラフを
わざわざ添付してくださる方もいらっしゃいました。
また取り外してお返したモーターは他の機種に組み込まれたり
他の方に譲られ,再利用されているという報告も嬉しく思いました。
実を言いますと
以前の赤道儀の場合はモーターはオプションで,もちろん自動導入機能もなかったので
それらを自動導入モータードライブに入れ替えることには何の抵抗もないのですが
はじめから赤道儀に組み込まれた最新鋭のモーターの場合
お客様のご依頼とは言え,取り外すのは少々気がひけることもあったのです。
折にふれお伝えしておりますが,DCサーボモーターに対して
ステッピングモーターが優れているわけではありません。
どちらかと言えば高速域ではDCサーボが勝ると思います。
要は価格の問題で,価格が同程度であれば性能も同程度でしょう。
換装に使っているステッピングモーターはオリジナルのDCサーボモーターに比べ
高価なものです。
オーバースペックなのかも知れませんが
モーター自体は価格に見合うだけ高性能なのは間違いありません。
高価なモーターを採用していますが,できるだけ価格設定を抑えて
換装することによるお客様のご負担が軽減できればと考えております。
メーカーさんも新しい機種から高級なステッピングモーターに移行された
ようなので,換装は方向性は間違っていないと確信しています。