BENROフラット三脚は5月1日からの出荷開始予定ですが
専用のX-Y微動マウント(最終評価版)ができましたのでご紹介します。
まだアルマイト処理前の状態で,調整ツマミなどは手持ちを使っています。
BENROフラット三脚は構造上
雲台取付部はカメラネジ(W3/8)が立て込まれているので
底面に雌ネジが切られた微動装置では締め付け位置が定まりません。
特にフラット三脚の場合,両側に張り出した肩を東西に
それと直角の足を北に向けた方が見た目シックリするようです。
対策としてパノラマ雲台を流用する手もありますが
それでは別途高度調整が必要となりあまりにも芸がありません。
今回製作したX-Y微動マウントは
方位調整用のツノがついたベース部を専用ナットで三脚に固定します。
(写真は仮の袋ナットを使用しています)
通常はこのベースは三脚につけたままで
スリ割クランプ固定式の方位調整部で脱着できます。
上部から落とし込んだ後,クランプを軽く締めた状態で方位の微調整を行い
調整後はクランプを締めることで全くガタのない固定ができます。
微動機構は一般的な赤道儀と同じ原理ですが
両側からネジで押して固定するのではなく
スリ割式クランプで締め付けるのが大きな特徴です。
高度調整も一般的な赤道儀と同じ方式ですが
クランプは回転軸を締めるのではなく離れた場所を2枚のプレートで締め付けます。
65SYSTEMと全く同じ構造です。
この高度調部は高緯度用と低緯度用の交換式プレートや
Astor Tracなど逆傾斜?式(55°に傾けた状態で緯度35°相当)及び
固定面が35°に傾斜した一部の赤道儀用もラインナップします。
(標準付属のプレートで35°±15°調整可)
構造上,方位も高度軸もガタは皆無です。
小型で軽量(約500g)ですがその外観からは想像できない強度を発揮します。
またクランプすれば確実に固定するのでガイドマウントとしても使えます。
(ベース部がM6×2本(35mm間隔)固定,高度調整は水平仕様)
上の写真は,ベース部を専用ナットで三脚に固定した状態です。
手前がX-Y微動マウントを裏返した状態です。
底になって見づらいのですが赤道儀取付プレートも各種発売予定です。
アルカスイス規格のクイックリリースプレートも装着できます。
写真奥と右は開発の参考や強度比較テスト用に使った他社製品です。
今回紹介するX-Y微動マウントはBENROフラット三脚専用なので
三脚とのセット販売となりますが,近日中に一般用も単体発売予定です。
価格はBENROフラット三脚(単体価格29,000円)とセットで51,000円です。
なお,フラット三脚発売記念として限定30セットは46,000円でのご提供です。
(既にフラット三脚をご予約中のお客様には17,000円でご提供いたします)