駆動回路とモーターを一体化したモータードライブ(AMD-1)は
使用する水晶発振子の周波数の関係上,タカハシP-2,H-40用や
ビクセンSP/GP用など,ウォームホイールの歯数が144枚系
赤道儀にのみ対応しておりますが,この夏の日食遠征用にと
他の小型赤道儀用のご要望があります。
ただ,ウォームホイールの歯数が異なる赤道儀に対応するため
機種ごとに水晶発信子を特注で製作することは
製作数量が少ないと単価が極端に高くなる特注品では非効率的です。
そこで水晶は144枚系のものを使い,外部ギヤ比で対処する事としました。
モーターは144枚系と共通にして,
・ウォームホイールが126枚の五藤マークXでは
144=48×3
126=42×3 となるので,42:48の外部ギヤで対応
・ウォームホイールが147枚のPENTAX65/75用では
144=48×3
147=49×3 となるので,49:48の外部ギヤで対応
以上のようにモーターと赤道儀間の伝達ギヤ比で対処できます。
上記2機種はP-2などのようにモーターをウォーム軸の下部には
配置出来ないので側面に出っ張りますが,取付方法を工夫して
その量を出来るだけ小さくする設計です。
ちなみに152枚の五藤8cm赤道儀でも同じように計算すれば
144=36×4
152=38×4
となるので外部ギヤを38:36にすれば対応できます。
五藤の8cm用を作る予定はありませんが
(これを日食に持って行かれる事はないでしょうから)
計算上は可能です。
さらにあげれば,以前紹介したスカイメモPは120枚ですので
144=72×2
120=60×2 となり60:72で対応します。
なおP-2用は写真のように電池ケースを本体下部に取付
できます。
格好は悪くなりますが,外部配線は一切なくスイッチONで
即駆動し,単三型のニッケル水素電池4本で20時間程度駆動
できます。