シュミットカメラの高い性能はみなさんご存知のことですが
相性の良いフィルムがなくなってしまったことや
焦点面が球面になるため,そのままでは平面のデジタルデバイスでは
撮影できないことで一線を退いた感があります。
私の観測所には16cmと22cmの2本のシュミットカメラが眠っています。
天体写真を始めた頃からの憧れで
いつかはシュミットで写真を撮りたいと思って入手したのですが
冷凍庫内の大量のTP4415とともに出番を待っているのです。
しかし,時代は冷却CCDやデジカメ全盛で
星雲や星団のアップでは銀塩に勝ち目はありません。
そこで何とかシュミットカメラでデジタルデバイスが使えないだろうかと
ネットで調べたらありました。
田中光化学工業の田中様のHPにシュミットの平坦化が紹介されていました。
偶然にも昨年,西はりまでの星空研究会の席でご本人にお会いできたこともあり
改造を思い切りました。
写真は鏡筒から抜き出した主鏡と本来フィルムのあった位置に取り付けた
冷却CCDカメラです。これが筒先に補正板が収まった鏡筒の中に入ります。
これから田中光化学工業様のご協力を受けて
補正レンズのマッチングを探って行く予定です。
手始めに16cmでテストして結果が良ければ22cmも同様の改造を行うつもりです。
何れもF2.5ですのでワンショットカラーカメラと組み合わせれば
彗星などの撮影で実力を発揮できるかも知れません。
シュミットの目を見張る性能を蘇らせれば嬉しいのですが。
うまく行けば取り残されたTP4415は他で使ってやることにします。
なお,この記事の内容は田中光化学工業様のご承諾をいただいております。