このところ銀塩時代の古いレンズがデジタルでも生かせないかと色々なレンズを
テストしていますが今日はデジタル用に設計されたレンズをテストしてみました。
古いレンズを評価するには最新の高性能レンズの性能も知っておくべきでしょう。
デジタル用レンズも各社から発売されていますが,紹介するのは個人的な好みで
ZUIKO DIGITAL 150mmF2です。
ZUIKO DIGITALはフォーサーズで2,000万画素に耐える設計とのことで
さすがに素晴らしい星像です。
写真はノーフィルターですが色収差による星の肥大もなく全面でシャープです。
なにより星がまん丸に写るのが気持ちよいです。
このレンズは専用のボディにつけないとピントも絞りも操作できないので
冷却CCDDでの撮影には工夫が必要です。
今回はピント位置調査のため,あり合わせで簡単な合焦装置を作って
テスト撮影しました。
スケアリングは100μmほどもずれていますが性能はご理解いただけると思います。
撮影はAtik383L+で30秒露出です。(満月ですので限界でした)
全くのノーフィルターで中央と四隅をピクセル等倍で切り出しています。
----------------------------------------------------------
ところでカメラレンズに個体差があるのは当たり前のようで
「当たり玉」とか「外れ玉」とか呼ばれているようです。
色々テストして感じるには,古い設計のレンズでも当たり玉であれば
デジタルでも充分実用になるものもありますが
逆に有名メーカーの最新の高性能レンズでも星像に不満の残る
外れ玉が存在していると耳にします。
最新のデジタル設計とうたっても,現実に製品の個体差があっては
意味がないと思うのです。
星の撮影はレンズにとって厳しい条件であることはわかりますが
歴然とわかる個体差があり,外れ玉なのが明らかなのに
(=設計どおりの性能が出ていない)「メーカー基準値内だから異常なし」
と言われても納得できないですよね。
もしもZUIKO DIGITALにも個体差があるとすれば
今回紹介したレンズは明らかに「当たり玉」のようです。