ご挨拶が遅くなりましたが
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さっそくですが
新年最初の記事は,ちょっとした機材テストの話です。
写真のFS60Cを使った直焦点撮影システムは,オフアキガイド,フィルターホール
簡易フォカサーを付け,あるテストを行うために組んだものです。
以下がこれで撮影した写真ですが,30分露出×3枚画像です。
見ていただきたいのは中心星像です。クリックで等倍表示します。
テスト撮影の目的は過去にこのブログで紹介した,極軸高度調整による
2軸ガイドの実証です。敢えて小型のタカハシのH-40型赤道儀でテストしました。
赤緯の微動はありませんし,極軸は北極星を中心入れる程度に合わせただけです。
(写野の狭いCCDをオフアキで撮影しているので極軸のズレはあまり影響しません)
直焦点のため周辺部は星像が伸びているのでほぼ1/2にトリミングしています。
1カットの露出時間を長くしたのはこのシステムがアイデアだけでなく
立派に役に立つ事を証明したかったからです。
以下はガイド中のグラフです。通常の2軸駆動赤道儀と遜色なくガイドしています。
(アームが極端に長いタンジェントスクリューと同じ構造なので
赤緯側のガイド修正周波数が高くなり
モーターギヤのバックラッシュは見かけ上非常に小さくなります)
赤道儀,三脚,バランスウエイト(1.4kg)を含めて約6kgのシステムでも
立派に400mm近い直焦撮影ができました。
それも原理的に不利な南中の3時間ほど前の天体を撮影したのです。
今回は極端な例ですが,ポータブル赤道儀にスタンドアローンのガイダーをつけて
カメラレンズでの長時間ガイド撮影に使うのがベストでしょう。
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ところで
お正月のテレビでフランスのテオヤンセンと言う芸術家が作った
黄色いパイプで作った巨大な怪獣?が風の力で歩くのを見て感銘を受けました。
誰も思いつきもしないようなアイデア,それも必要性に疑問を感じるものを
大まじめに形にするところにすっかり惹かれました。
その時から,前述の実証結果を今年最初のブログ記事にと決めていたのですが
ずっと天気が悪くてなかなかテストできず,ご挨拶が遅れてしまいました。
今年もまた,頭をやわらかくしてアイディアを生み出し
さまざまな機材の開発にトライしていきます。
なかには実用性に乏しいものもあるかもしれませんが,それはそれで
楽しむことに意義があるってものですよね。