タカハシのP-2赤道儀は眼視観測やオートガイド撮影を行うための2軸電動駆動化を
既にご案内していますが(申し訳ありませんが諸般の事情で開発が遅れています)
先日ご紹介した,三脚の高度調整でオートガイドする記事をご覧になったお客様から
「紹介のアイデアのように,2軸オートガイド撮影さえできればいいので
安価なシステムは作れないか」とのご要望を多くいただきました。
2軸化改造に当たっての一番のネックは
小型赤道儀の赤緯側はモーターを簡単につけられる構造でないこと
スプリングを使った部分微動方式なので微動軸がスラスト方向へ移動することなどで
それらに対応するモーター固定用の専用ステーや
幅広い軸の移動に対応する機構は複雑になるため高価です。
そこで今回はガイド撮影専用で,できるだけ価格を抑えた設計とするため
・アリミゾを使ってモーターを固定し専用のステーは使わない
・ガイド撮影に限定すれば赤緯の微動範囲は極わずかでよいため
伸縮するベローズタイプのカップリングを採用し2~3mmの移動に対応させる
予定です。
専用のアリミゾが必要になりますが,アリミゾはスケールメリットがあるので
モーター取付ステーより安価になります。
アリミゾは本来目的+モーター取付ステーを兼ねることになります。
現在,写真のPENTAX65用赤道儀で実証試験中ですが
300~400mmの直焦撮影でも全く問題ありません。
自動導入はできないので最初の写真のようにカメラレンズ+スタンドアローンの
オートガイダーの組み合わせがベストでしょう。
2軸の駆動回路はAMD-1のように極軸側モーターハウジングに内蔵します。
価格を抑えたオートガイド専用なので,手動での増減速には対応していませんが
一式で36,000円程度(専用アリミゾDS65Mは別途13,000円)での商品化を
予定しております。タカハシP-2用とPENTAX65用の2タイプを計画しています。
なお写真のレボルビング装置は製品としての最終評価モデルを製作中で
4月の発売予定です。